RSTはどんなに信号が弱くても/強くても「599」を送ることが習慣となり、最近ではRST交換すら必要としないコンテストも増えてきました。さらに、FT8に代表されるデジタルモードに至っては最早RSTは使用さていません。
このように、形骸化してしまったRSTレポートを、より実用的な内容にしつつ、より短く表現できる新しいレポート方式として「CSレポート」が米国QST誌の2012年2月号で提唱されました。
CSのCはCopyability、SはStrengthです。CのCopyabilityに対応する良い和訳が思いつきませんが、コピー率ととでも言いましょうか、表に示す通り、C=7なら70% (7割)C=9なら90%(9割)、完全コピーならG(Good) 、完璧ならP (Perfect)と、直感的にコピー率を1文字で示すことが出来ます。SのStrengthは文字通り「強度」と訳せばいいでしょう、16段階もありますが無線機のSメーターに応じたS=0からS=9まではメーター読みそのまま、S=9を超える信号の場合は10dB刻みにアルファベットA~Fで示すことでSメーターのゼロからフルスケールまでを1文字で表現できるようにしてあります。
このように、RSTより簡潔で実用的に見えるCSレポートですが、提唱されてすでに10年が経ちますが新しいシグナルレポートシステムとして採用しようという話は聞こえてきませんね。
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